京成白鬚線の探索もいよいよ佳境です。

長浦へ出発進行

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 前回いろいろと発見をしてしまった分、今回は比較的地味になってしまうかもしれませんが、次の途中駅「長浦」を目指して廃線跡を進んでいきます。
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 地点⑯の玉ノ井駅跡地は何も残っていません。ちなみに東武が玉ノ井駅を名乗っていた時期は「京成玉ノ井」と名乗っていたそうです。
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 地点⑰。地図上の擬定線からは離れていますが、こちらに例の土地の盛り上がりを確認できるのでここも築堤の跡だと思われます。ここから再び地上に降りるのですが、線路をなぞれる道がないため暫く迂回となります。
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THE 下町といったようなとんでもなく細い路地が続きます(地点⑱)。
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 地点⑲から路盤の方向を眺めます。ここからは再び路盤を沿って進めます。
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 地点⑳。ここまでの路地はなんと未舗装。庭なのか路地なのか分からなくなるレベルの道でした(写真はありません。)

水戸街道を横断

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(⑳を越えてしまっため番号がリセットしてます。)
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地点①では驚きの光景が。なんと線路敷がそのまま駐輪場になっていました。奥へ抜けたいところですが、住民の方がいたのと、向こうの水戸街道(国道6号線)の人通りが多かったので自重しました。
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大きく迂回して(地図参照)向こうの地点②へ。晩年細々と走っていた白鬚線に「立体交差の義務化」を突き付け引導を渡した、ある意味廃線の「立役者」である水戸街道を渡ります。
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 対岸の地点③から白鬚方を見た風景。ちょうどここが踏切のあった場所とされています。

なんて素晴らしい街並み…

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 行ってみるかどうかの事前調査をしている時に見つけて、この探索実行のきっかけになったのが、ここからの地図で発見したこれです。

白鬚線の線路敷がそのまま宅地になってる!
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そしてここからはその区間に入っていきます。
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 地点④の風景。分かりにくい写真ですが、左手前から右奥に向かって規則的に建物が並んでいます。
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 もう少しはっきりとした写真を求めて地点⑤へ。これなら先程よりは分かりやすいと思います。道の左の建物の並びが廃線跡です。
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地点⑥から振り返って一枚。最も明らかな痕跡を見出せたのに加えて、地図で見たものの実物を見られたという感動に浸りました。
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地点⑦。もう少しで最後の途中駅、長浦駅跡に到着です。
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地点⑧の長浦駅跡です。ここも駅を感じられるものは全くと言っていいほどありません。しかもここでは「長浦」という地名自体が住所から消えてしまっています。ちょうど「長浦神社」のポスターが貼ってあった場所があったのでそれと収めることで「長浦感」を出してみました…

押上線へと合流

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地図上に押上線が=白鬚線探索のゴールが見えてきました。
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地点⑨。線路は特別支援学校の敷地内を抜けていますが、当然中には入れないので横を通ります。住所が「八広」になったことで押上線が近づいてきたなと実感できます。
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少しでも線路跡に行けるならと向かったのが地点⑩
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ってこの駐車場!線路幅とほぼ一致してる!
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地点⑪に回り込みじっくり観察。この駐車場(多分)はほぼ間違いなく線路敷の一部分であると思います。

最後の最後で…

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白鬚線の路盤を辿れる最後の場所へ到達しました。
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地点⑫に到着。ここは驚くほど完璧に線形が残っていました。
探索の最後の最後でついにその姿を晒してくれた感半端ねええええ!
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今回の探索で一番のお気に入りとなった写真。ここは本当に気持ち良すぎるほど線形が残っています。
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さらにそこからもう少し奥へ進むと…
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完璧に残ってる…(地点⑬)
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白鬚線について等を向かいの図書館で情報収集を試みようと思うもまさかの休館中。ここを走っているのは京成なのに後ろの電車のイラストが明らかに京急なのがなんとも押上線らしいなと思いました。(京急ってホントどこに乗り入れても人気ですよね…)
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しかもここら辺は今まで散々取り上げてきた地面の不自然な盛り上がりも健在。思わず超ローアングルでパシャリ。
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その後しばらく進み京成押上線に合流。向島という駅で合流していたのですが現在は高架化されてしまっており、当時の面影はありません。ちなみにこれは意外と知られていませんが、向島駅は廃止後も信号場の役割を担っていた時期があります。かつて実はここに都営地下鉄浅草線の「向島検車区」というものが存在しており、現在の馬込検車区完成までの繋ぎ役として使われていたということです。
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押上線との合流点、向島駅跡へはまだ道の整備中で向かうことができませんでしたが、さきほど最後の最後にまるで餞別であるかのような素晴らしい光景を見せてくれた白鬚線。とても充足した気分で探索を終えました。

 たとえ「痕跡はほとんど残っていない」と言われる路線であっても、くまなく探すことで様々なものを見つけることができる、という事を身をもって感じられたのが今回の一番の収穫でした。(お陰様でたった1キロ強の路線に2時間…)纏まり無く長々とした文章で申し訳ありませんでしたが、最後まで閲覧いただきありがとうございました。


探索終了。