前回の撤退から1年、リベンジの探索です。

(→前回記事)
※前回記事での話題を持ち出したり、行程の紹介を省略しているため、先に閲覧して頂く事をオススメします。
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改めて周辺の地図をば。地理院地図ではこの道は点線で表されています。
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前回訪問した部分&現在の国道を地図に落とすとこのような感じになります(青字部分)。おせんころがし側では無く、大沢側から再び前回リタイア地点の崩壊部まで進み、せっかくのリベンジ企画(?)なので正面突破で越えて行こうと思います。
(※この区間の廃道は千葉県道勝浦北条線時代の旧道で国道指定時には現在の大沢旧道が完成していたため既に外れていましたが、同じ道の系譜という事で「国道128号線旧道群」の中に組み込んでいます。)

探索開始

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行川アイランドを全く隠せていない看板も1年ぶり。
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右へ向かう旧道は前回訪問済なのでカットし、ダイレクトにおせんころがしトンネルを通過します。
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トンネルを出てすぐ、大沢バス停へ到着。相変わらず間違った行先表示のままでした。
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大沢橋の袂から下へと降りていきます。
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前回剥落していた銘板も含め、大沢橋の側面は修繕中でした。終了後には当然銘板も戻っているでしょう。
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階段から眺めた太平洋。前回は雨天でしたが、見ての通り今回は綺麗に晴れ、突破の公算も大きくなりました。
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旧旧道の細い通路に入っていきます。
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道幅が本来の幅に近付いてきたところでカーブを曲がると…
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「住人」の影も見えず一安心。
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まずは藪を突破していきます。
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少し高巻き…
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眼下に漁港を見下ろしながら進みます。
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見覚えのあるフェンスが出て来ました。
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前回断念したガレ場を越えていきます。リベンジ的には最大の盛り上がりである場所ですが、あっさりと突破出来てしまいました。天候の違いだけでここまで肉体的にも精神的にも楽に超えられるとは正直思いませんでした。
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そしてむき出しのコンクリの地面が見え…
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未踏の旧道跡に到達!
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すごいぞこれは…
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明治時代からの道であった事を匂わせる側部の溝や、現役を終えるまで未舗装であったであろう路面も、山側の崖も、全てがすっぽりと同じコンクリートに覆われています。
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恐らく、この下にある大沢漁港の保安の為に覆工がなされたものと思われます。そうなると、ここが果たして厳密な旧道・廃道であるとは言えなくなるのかもしれません。しかしながら、それによって道がハッキリとその姿を現しているのも事実です。
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何はともあれ、目の前にこの世の道とは思えないような光景が広がっていることは確かです。
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ここに来られた人だけが味わえる絶景。
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距離自体は短いためこのような不思議な景色もあっという間に過ぎ去り、先に再び藪が見えてきました。そしてさらにその先にはおせんころがしの崖が見えています。
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振り返って見ると、小湊方面へと向かう旧道の姿を確認できました。向こう側の旧道はガードレールもあり「一応」車も通行可能ですので、少し立ち寄ってこの雰囲気を味わってみたいという場合にはそちらを訪問するのも良いかもしれません。
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さて、突破の為に藪に突入します。私は事あるごとに崖下を覗いていましたが、基本的に下は覗かない方が良いでしょう。
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ただのススキなのに、柵も何もない海がバックだとここまで映えます。
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もぞもぞと藪を抜けると、本来の道であろう路盤が復活。
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路盤を辿れたのはほんの数mで、今度はこの時に諦めたおせんころがし側の激藪に突っ込みます。
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身体がつっかえたと思うと、藪の中に唐突に37kgレールが埋め込まれたコンクリートブロックが置いてありました。おそらくバリケードの類の残骸でしょう。
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おせんころがしの碑が見えました。もう少し…
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脱出!
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通って来た道を振り返ります。やはり反対側から来て正解だったと思えるような深い藪です。
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晴れているおせんころがしに来たのは初めてです。
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おせんに手を合わせ終え、行川アイランド駅へ戻るために前回写真を撮り損ねた道を進みます。山肌にびっしりと生えている草のせいか、日本ではないような景色に感じました。
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モーテル跡へのフェンスの横を抜けます。
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おせんころがし、探索完了!
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晴れてくれたという事が大きく味方してくれたおかげで、無事にリベンジを果たす事が出来ました。

探索終了。
(→旧道のその先へ)

 ここまで全く触れていませんでしたが、前回の探索同様今回も同行者がおりましたので、そちらの記事も紹介させて頂きます。

昨年の探索と同じく同行してくださったばか者氏の記事
多方面で力強い助っ人、蝉氏の記事(文章をサボりがちな私と違って、こちらではおせんころがしの伝承まで簡潔にまとめ上げてあります。)



本記事中(連載の場合全編)で使用した地図・航空写真:
・国土地理院 地理院地図(電子国土web)(加工は筆者によるもの)
写真:特筆事項が無いものは本記事中(連載の場合全編)全て筆者/同行者による撮影
執筆:三島 慶幸