最奥地点に到達したものの、あると言われている廃レールを見つけることが出来ませんでした。

探索メインメニュー(全41編)
・第一次探索[小坪井・本坪井沢]
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・第二次探索[片倉ダム・笹川]
[0 1 2 3 4 5 番外]
・第三次探索[田代川支流]
[0 1 2 3 4 番外]
・第四次探索[小坪井・田代川奥地]
[0 1 2 3 4 5 補足 番外 ]
・第五次探索[田代川中流域]
[0 1 2 3 番外]
・第六次探索[ヅウタ隧道]
[0 1 2 番外]

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(向かいから光が差し込み、谷の終わりを物語る風景)
前回の記事で「…さすがに小さな谷1つ1つにまで路線網が張り巡らされていたわけはなく、敷設されていたのは基本的に本谷のみです。…少し悩んで正面の谷を選択。…」という文章があったのを覚えているでしょうか。
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我々の考えとしては、滝を越えた先の路線は一本で、終点付近にその廃レールがあると考えていたのですが、結局終点まで進んでもレールを発見できずじまいで撤退となりました。

もう一つの谷へ

 奥地に残っているという廃レールをどうしても見つけたかった私は、最初に悩んだ挙句進まなかった方の谷での探索を仲間に提案。「15分探してもトロッコに繋がるものが無ければ撤収」という条件を引っ提げ、もう一つの谷へと入りました。
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 しばらく進むと、大きな岩を水流が刳り貫き、水瓶のようになっている場所に差し掛かりました。
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 この渓谷の写真がこれしか無いのが悔やまれますが、ここは是非行って実際に見るのをお勧めします。物凄い迫力と美しさに圧倒されますが、仮にトロッコの路盤だとしては終点のよう。さすがにココを越えるなんて無茶なことはしないだろうと思いました。
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それにしてもずいぶん綺麗な水…ん??
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ああああああああああ出た出た橋脚の孔…
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ここさえも路盤は越えていた!!
…15分が経過しようかとしたその時、遂にこの谷でも痕跡を見つけました。これによって「その5」で探索したのとは更に別の支線(こっちが本線かもしれませんが)の存在が明らかになりました。
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さらにこの岩場を抜けた先に路線は続いているみたいで…もう行ってみるしかありません。(よね?)
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あるかもしれない希望のレールを求めて先へ先へと進みます。
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!…弁当箱!ここにかつて人の出入りがあったことを示すものが出て来ました。しかもこの弁当箱、小坪井林鉄で古レールを発見したヨッキさん(超有名サイト「山さ行がねが」の管理人様です)が見つけているものと同じ物です。
→つまりレールはこの谷にある可能性が高い!
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ちなみに近くには茶碗も落っこちていました。
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水が枯れている沢を先に向かって進みます。
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先ほどの谷よりは平坦な土地が続きます。
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更に進むと…
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…あった…。
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路盤やらトンネルよりももっと直接的にここまで敷かれていたことを証明してくれるレール。その存在はとても大きいものです。
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レールは軽便用の6㎏レールだと思われます。かなり朽ちてはいますが、廃止から60年近く経った今でも残っているのは、それだけ昔からレールが特別頑丈に作られたという事を物語っています。レールを見つけたという達成感からか、しばらく見入ってしまいました。

帰路

 長いトンネル、最奥の終点、軌道当時のレールと堪能したところで、帰り道となります。ただでさえレール探索に時間がかかった以上、ここからは日没との勝負が始まります。(14:00前出発)
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急に始まった原因不明の足のつりに悩まされながらも、なんと30分弱というペースで最初のトンネル入り口まで脱出。
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行きはトンネルのことばかり考えて突っ走ったビーバー(足がつりながら越えるのは本当に辛かった…)を10分ほどかけて何とか踏ん張って越え、一番最初の小坪井沢に戻ってきました。
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ここからひたすら小坪井沢を下り、人里へと向かいます。行きに通った沢をひたすら歩いただけなので、写真は全くありません。
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行き道に探していたので分かっていたのですが、この蛇行の先には水深1mほどの水場があり、何とか避けようと考えました。
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ちょうど低め(2~3m)な場所を発見。
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ここで「蛇行している谷一個分」を越えて下流に出れば早く帰れるし、水場で腰まで浸かるような場所も避けられる…よいしょっと…
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ひょええええええええ!
く、下る高さが10メートルくらいあるんですけど!!どど、どうしよう…
そりゃ下流にいきなり飛び出るので、多少の下降は想像していましたが、まさかのマンション3階相当。どう降りれば…
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今の状況を上から俯瞰したのがこの写真。見てのとおり日が西に傾き始めているので、出来るだけ早く帰りたいところです。
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3〜5メートル付近までは何とか進めるようですが、ここからは進むのは無理だと写真の同行者が叫んでいます。ただ、地面は比較的柔らかい土だという事で…
ここは重力に身を任せる!
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 斜面に体を預け、意を決し一気に滑落。着地時にお尻が痛くなりましたが、大きな怪我もなく、無事蛇行をショートカットできました。(ちなみに、高さからの緊張か興奮なのか、滑っている時は足のつりを感じずに済みました。)
※かなり無謀な行動なので、真似するのはおすすめできません。本当にやめましょう。

 再びトロッコの軌道をなぞりながら(原因不明の足のつりと闘いながらも)、片倉ダム方面へとガンガン下っていきます。

続く
(他サイトへ飛びます。)