今回でついに4回目の訪問となった小坪井軌道。ここ数回は細切れに探索していますが、今回は比較的広範囲を探索、この無茶がどう出る…?
※本探索の「その0」はこちらのサイトの記事です。

と思っていたのですが、これまで探索した小坪井沢系統にも未踏区間がある事(↑地図参照)を思い出し、そちらも回ってから田代川流域へ向かう事にしました。
というわけでまずは“お決まり”の探索起点へ。

06:39 無名の橋に到着。
今回の行動距離はかなりの長距離、しかも未知の尾根越えをせねばならないということで、日の出とほぼ同時に行動開始を視野に始発のカピーナ号さえガン無視し、これまでないほど早朝に到着。
初めての探索時と同じように尾根越えをするため、早速入山します。するとこれまで見逃していた看板を発見。

田代本線を探索した時のものと全く同じ看板が立っていました。それはもちろん、ここの橋周辺が田代川流域であるからです。国有林の小坪井沢にはこのような看板は存在しないので、改めてこれから隣の沢まで行かねばならないという事をはっきりと感じさせられました。
事あるごとに私が「ここにテントを設営して泊まればどうだろうか」などと同行者にほざいている広場を通過。
尾根突破へと向かいます。前回よりも水量が多く、少し心配です。
(06:44 尾根越え開始)

ビーバーの規模も若干増しているような…
今の現在地はこのような感じ。ここまでは前回と全く同じ行程です。


進む途中で進行方向左手に見覚えのある景色が。
そう、見えたのは前回尾根を登っていくのに通過したルートです。マッペを置いて撮影した記念すべき場所なので覚えていました。



しばらく進むと謎のワイヤが。小規模ですがまるで索道のように張っており、一瞬驚かされましたが、ワイヤの下側は木に引っかかっているだけでした。これに関しては今でも何物なのか判然としませんが、軌道には全く関係無いとみて良さそうです。


お、木炭が落ちてる…
どうやら我々が降りてきた場所は、これまた炭焼き釜の跡地の位置のようです。地面を四角く掘り抜いた跡が綺麗に見えています。


隧道支谷への入り口を目指します。尾根越え効果はどのくらいかな?…

今回小坪井沢に来たのは、未踏区間の訪問が目的です。という訳で、折れて東へ進む本坪井隧道方面では無く、軌道が存在していたにもかかわらず前回スルーしてしまっていた「小坪井支線(小坪井沢のその先の支線区間)」を探索します。
桟橋の孔を確認しながら進んでいきます。
割れた茶碗or湯呑が落ちていました。
炭焼き釜の跡などの拠点と思わしき広場が終点になるはずなので、まずはそれを目印にしていきます。
分岐から進むほど10分弱、お目当ての炭焼きの跡を発見。ここが小坪井支線の終点でしょう。
おいまだ続いてるぜ…
例によって例のごとく、一枚岩の壁を刳り貫いた桟橋用の孔がまだ続いていました。
陶管の大きな破片も転がっています。
5分後、再び炭焼釜の跡地を発見。
分岐からはこのくらい進んで来ていました。距離にしておよそ300mといったところです。

また素晴らしいことに、ここの炭焼き釜跡地には綺麗に「釜」が残っていました。


08:39 支谷入口まで帰還。本坪井隧道へ向かいます。

!?
…なんと、隧道支谷の入り口にトンネルの方向を教える、さしずめ標識のようなものが設置されていました。ここ1年の間に訪問者は増えているようですが、林業がほぼ手を引いた現在、ここに来る人は恐らくモノ好きだけでしょう。それに、隧道が仮に今も通路として働いているとしても、現業の方がこのような案内を設置するとは思えないので、これは我々のような探索者の誰かが置いて行ったものと思われます。ここは国有林なので、勝手に看板を置いてしまうのは果たして良いのか、これを置いた意味を含めて問いたい所です。(あとどうせなら隧道の長さよりも隧道までの距離を示したほうが良いような)
続く
(※他サイトに飛びます。)
「奥から」の攻略を目指して
毎回少しづつではあるものの、これまでの3回にわたる探索でここまで調査を進めてきました。そして前回から「田代本線」の探索へと足を踏み入れたので、今回も引き続き田代川に入渓、調査を…

と思っていたのですが、これまで探索した小坪井沢系統にも未踏区間がある事(↑地図参照)を思い出し、そちらも回ってから田代川流域へ向かう事にしました。


06:39 無名の橋に到着。
今回の行動距離はかなりの長距離、しかも未知の尾根越えをせねばならないということで、日の出とほぼ同時に行動開始を視野に始発のカピーナ号さえガン無視し、これまでないほど早朝に到着。

初めての探索時と同じように尾根越えをするため、早速入山します。するとこれまで見逃していた看板を発見。

田代本線を探索した時のものと全く同じ看板が立っていました。それはもちろん、ここの橋周辺が田代川流域であるからです。国有林の小坪井沢にはこのような看板は存在しないので、改めてこれから隣の沢まで行かねばならないという事をはっきりと感じさせられました。

事あるごとに私が「ここにテントを設営して泊まればどうだろうか」などと同行者にほざいている広場を通過。

尾根突破へと向かいます。前回よりも水量が多く、少し心配です。
(06:44 尾根越え開始)

ビーバーの規模も若干増しているような…


しかし、今回はとにかく先を急がねばなりません。最奥地は南方向の為、出来るだけ距離と時間をカットしたいので、今回は(戦前のビール瓶を見つけるなどした前回のルートでは無く)出来るだけ進路を東に取ったまま尾根を越えて行こうと思います。

進む途中で進行方向左手に見覚えのある景色が。


見覚えのある景色を左手に見ながら登っているのでこれで正解だ!…と自分に言い聞かせながらひたすら進んでいきます。
登りはあと少し…


07:10 尾根到達!
前回ルートよりも少し厳しい登攀でしたが、ショートカットできると思えば満足です。
前回ルートよりも少し厳しい登攀でしたが、ショートカットできると思えば満足です。
あとはほぼ登った分、ここを下っていけば小坪井沢(=トロッコ沢)に到達できるはずです。

改めて現在地を確認します。等高線を見る限り、下りに関してはむしろ前回のルートより傾斜がゆるそうで安心しました。(前回の「突撃滑走あああ!」みたいな事態は避けられそうです。)
少し落ち着いてから周囲を見回すと、意外な物を発見。なんとこの場所に炭焼き釜の跡が存在しました。咄嗟に軌道がここまで伸びていた可能性を想像してしまいましたが、傾斜や地形的に流石にそのような事は無いと思われます。しかしこんな尾根の方まで人の手が入っていた事が判明しました。

改めて現在地を確認します。等高線を見る限り、下りに関してはむしろ前回のルートより傾斜がゆるそうで安心しました。(前回の「突撃滑走あああ!」みたいな事態は避けられそうです。)


07:26 小坪井沢へと降下開始。
道中では倒木がまるで隧道のようになっている場所がありました。現地に居た時は隧道だ隧道だと笑っていましたが、こうして改めて画像を見ると結構神秘的な光景かも…?
道中では倒木がまるで隧道のようになっている場所がありました。現地に居た時は隧道だ隧道だと笑っていましたが、こうして改めて画像を見ると結構神秘的な光景かも…?

しばらく進むと謎のワイヤが。小規模ですがまるで索道のように張っており、一瞬驚かされましたが、ワイヤの下側は木に引っかかっているだけでした。これに関しては今でも何物なのか判然としませんが、軌道には全く関係無いとみて良さそうです。

ひとまずのゴールが見えてきました。
最初の尾根越え、予定のコースを完璧に進む事に成功!!


07:41 小坪井沢到達。
出発してからおよそ1時間、トロッコの通っていた谷に1年ぶりの再会です。
出発してからおよそ1時間、トロッコの通っていた谷に1年ぶりの再会です。

お、木炭が落ちてる…

どうやら我々が降りてきた場所は、これまた炭焼き釜の跡地の位置のようです。地面を四角く掘り抜いた跡が綺麗に見えています。

冷たくきれいな水でお飲み物を冷やしてから(1年ぶり2度目)出発。(07:55)

見覚えしかない切通しを抜けます。全く同じアングルで撮影してみました。

隧道支谷への入り口を目指します。尾根越え効果はどのくらいかな?…

08:10 隧道支谷の分岐へ到着。
ショートカット効果もあって、なんとたったの15分で第一次探索時の「その2」と「その3」分の内容を完了させることが出来ました。
ここを左手に進めば最奥の隧道・本坪井隧道が待っています。
ショートカット効果もあって、なんとたったの15分で第一次探索時の「その2」と「その3」分の内容を完了させることが出来ました。
ここを左手に進めば最奥の隧道・本坪井隧道が待っています。
小坪井支線(小坪井沢本谷方面の支線)


桟橋の孔を確認しながら進んでいきます。

割れた茶碗or湯呑が落ちていました。

炭焼き釜の跡などの拠点と思わしき広場が終点になるはずなので、まずはそれを目印にしていきます。

分岐から進むほど10分弱、お目当ての炭焼きの跡を発見。ここが小坪井支線の終点でしょう。

おいまだ続いてるぜ…

例によって例のごとく、一枚岩の壁を刳り貫いた桟橋用の孔がまだ続いていました。

陶管の大きな破片も転がっています。

5分後、再び炭焼釜の跡地を発見。


ここは先ほどの炭焼き跡よりも大きな広場をなしていました。周囲に孔を認めなかったため、ここが終点であると定めました。
(08:26 小坪井支線終点地)
(08:26 小坪井支線終点地)

また素晴らしいことに、ここの炭焼き釜跡地には綺麗に「釜」が残っていました。

上から見下ろした様子。この中で炭焼きを行っていたのであろうという情景が分かりやすく浮かんでくるほどにはっきりとその痕跡を留めています。

8時半を回ってようやく、山の端から陽が漏れてきました。やはり足元が明るいのに越したことはありません。
(08:30 調査を終了し、隧道支谷への分岐までへと帰還開始。)
(08:30 調査を終了し、隧道支谷への分岐までへと帰還開始。)

08:39 支谷入口まで帰還。本坪井隧道へ向かいます。

!?
…なんと、隧道支谷の入り口にトンネルの方向を教える、さしずめ標識のようなものが設置されていました。ここ1年の間に訪問者は増えているようですが、林業がほぼ手を引いた現在、ここに来る人は恐らくモノ好きだけでしょう。それに、隧道が仮に今も通路として働いているとしても、現業の方がこのような案内を設置するとは思えないので、これは我々のような探索者の誰かが置いて行ったものと思われます。ここは国有林なので、勝手に看板を置いてしまうのは果たして良いのか、これを置いた意味を含めて問いたい所です。(
続く
(※他サイトに飛びます。)
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