列車をスルーさせるための短絡線跡。駅近にもかかわらずしっかりと痕跡が。
小山駅。水戸線側の東口にやってきました。
短絡線分岐点を目指して水戸線沿いを歩いていきます。
煉瓦構造物。歴史を感じます。
県道339号線が水戸線を跨ぐ所までやってきました。跨線橋に登り、小山駅方を眺めます。
目指すべき短絡線跡がはっきり確認できます。
ちなみに水戸線の車内からはこんな風に見えました。
跨線橋を降り、路盤跡を辿っていきます。
綺麗に残っています。
たまらない光景です。
踏切跡。道路側に痕跡はありません。
緩やかな左カーブが続きます。
しばらく進むと市道とぶつかります。こちらも痕跡はありません。
2つめ踏切跡を過ぎるとさらに廃線跡がはっきりしてきます。沿う道もないので路盤跡を歩いていきます。
コンクリート製の橋を渡ります。
古レールの柵を横目に進みます。
再び市道とぶつかります。向こうに東北本線の電車が見えました。
砂利が現れました。東北本線に近づくにつれて残存バラストが増えています。
見ての通り、路盤の「路盤感」もはっきりしてきます。
再びコンクリート橋。小さくて見逃してしまいそうです。
貨物列車が通過しました。言うまでもありませんが、短絡線時代は車扱輸送で、今はコンテナ輸送に変わっています。
ウキウキしながら合流地点を目指して歩いていると…
後ろから犬に怒られました。朝の探索故、飼い主や周辺に迷惑となってしまいました…。
長居せずに第二境街道踏切まで抜けてきました。短絡線と東北本線の合流地点となります。
踏切には短絡線1線分の跡がはっきり残っていました。
踏切から間々田方を望みます。単線分の用地が続いていました。しばらく並走してから合流していたようです。
探索を終え、普通に道路を歩いて小山駅に戻ります。道中では大人しい猫様に会えました。
屋根付きの為、状態は悪くはなさそうです。C50型はいずれも静態で6両のみが現存であり、比較的貴重なカマとなっています。リベット打ちの炭水車がとてもカッコいいです。
SLを軽く見学したあと、小山駅に戻ってきました。
短絡線の様子(手抜き地図落としですが…)。このように駅近で、その割にはしっかりと痕跡も残っており、初心者にはうってつけの探索物件と言えるでしょう。
SL見学と合わせてもその所要時間は1時間弱、ご飯時に降り立って名物「きそば」と絡めてみたり、乗り継ぎの合間の時間でお散歩程度に探索するのも良いと思います。
探索終了。
駅をスルーするために
東北本線(宇都宮線)、小山駅。東北新幹線の停車駅であり、水戸線、両毛線が乗り入れる当駅は宇都宮駅に次ぐ栃木県内のターミナル駅として機能しています。かつて、常磐炭鉱で産出された石炭は水戸線を経由して当駅より東北本線に入っていたのですが、東から延びてきた水戸線は北に曲がり小山駅に入線しているため、上野方(間々田)↔水戸線ではスイッチバックが必要でした。そこで1950(昭和25)年8月に小山駅構内扱いで、東北線間々田方面から水戸線小田林方面に小山駅を経由しない短絡線(およそ1km)を建設、こうして小山駅南にはデルタ線が形成されました。
貨物輸送線として使われたこの短絡線ですが、スイッチバックせずにスルーできる事を生かし、1962(昭和37)年からは気動車準急の「準急つくばね」が上野~真岡/水戸/勝田でこの短絡線を経由し旅客運行を始めました。一方貨物輸送は1973(昭和48)年からは武蔵野線が常磐線と東北本線を結ぶようになったため、この短絡線は不要になりました。
デルタ線を消した路線はデルタ線を走ります。(武蔵野線内ではありませんが…)
つくばね号も末期は真岡線直通を取り止め、東北新幹線開業後も電車急行として上野~勝田間(結城~勝田は普通列車)として1往復がこの短絡線を利用していましたが、1985(昭和60)年に廃止となり、翌1986(昭和61)年のダイヤ改正後は短絡線は休止(実質廃止)となりました。以降短絡線は放置され続けましたが、20年以上経過した2006(平成18)年に全て撤去され、さらに2018(平成30)年に入ると線路敷地が売却され、宅地化されるようになりました。今回は宅地化直前に訪問し、路盤跡を探索しました。
残るデルタ
小山駅。水戸線側の東口にやってきました。
短絡線分岐点を目指して水戸線沿いを歩いていきます。
煉瓦構造物。歴史を感じます。
県道339号線が水戸線を跨ぐ所までやってきました。跨線橋に登り、小山駅方を眺めます。
目指すべき短絡線跡がはっきり確認できます。
ちなみに水戸線の車内からはこんな風に見えました。
跨線橋を降り、路盤跡を辿っていきます。
綺麗に残っています。
たまらない光景です。
踏切跡。道路側に痕跡はありません。
緩やかな左カーブが続きます。
しばらく進むと市道とぶつかります。こちらも痕跡はありません。
2つめ踏切跡を過ぎるとさらに廃線跡がはっきりしてきます。沿う道もないので路盤跡を歩いていきます。
コンクリート製の橋を渡ります。
古レールの柵を横目に進みます。
再び市道とぶつかります。向こうに東北本線の電車が見えました。
砂利が現れました。東北本線に近づくにつれて残存バラストが増えています。
見ての通り、路盤の「路盤感」もはっきりしてきます。
再びコンクリート橋。小さくて見逃してしまいそうです。
東北本線に寄り添うために路盤跡がググっと曲がります。こういう光景は大好物で、テンションが上がります。
貨物列車が通過しました。言うまでもありませんが、短絡線時代は車扱輸送で、今はコンテナ輸送に変わっています。
ウキウキしながら合流地点を目指して歩いていると…
後ろから犬に怒られました。朝の探索故、飼い主や周辺に迷惑となってしまいました…。
長居せずに第二境街道踏切まで抜けてきました。短絡線と東北本線の合流地点となります。
踏切には短絡線1線分の跡がはっきり残っていました。
踏切から間々田方を望みます。単線分の用地が続いていました。しばらく並走してから合流していたようです。
探索を終え、普通に道路を歩いて小山駅に戻ります。道中では大人しい猫様に会えました。
(これだから猫派は辞められない…)
探索のスタート地点に戻りました。そのまま小山駅に帰るのもつまらないので、少し寄り道をしてみます。
近くの公園「駅東中央公園」にやって来ました。
ここにはC50型蒸気機関車(SL)が保存されています。
C50型蒸気機関車は、8620型の改良型として短編成で比較的高速な列車の牽引向けに製造されましたが、車重が大きく運用に制限が多かったことからその多くが早期に入替用に飛ばされ、そのまま生涯を終えました。この123号機は九州に新製配置され、浜松、成田を転々とした後に戦前のうちに小山に配置され、以降30年使われた後に廃車、その後小山の地で静態保存されています。
屋根付きの為、状態は悪くはなさそうです。C50型はいずれも静態で6両のみが現存であり、比較的貴重なカマとなっています。リベット打ちの炭水車がとてもカッコいいです。
SLを軽く見学したあと、小山駅に戻ってきました。
短絡線の様子(手抜き地図落としですが…)。このように駅近で、その割にはしっかりと痕跡も残っており、初心者にはうってつけの探索物件と言えるでしょう。
SL見学と合わせてもその所要時間は1時間弱、ご飯時に降り立って名物「きそば」と絡めてみたり、乗り継ぎの合間の時間でお散歩程度に探索するのも良いと思います。
探索終了。
本記事中(連載の場合全編)で使用した地図・航空写真:
・国土地理院 地理院地図(電子国土web)(加工は筆者によるもの)
・国土地理院 地理院地図(電子国土web)(加工は筆者によるもの)
写真:特筆事項が無いものは本記事中(連載の場合全編)全て筆者/同行者による撮影
執筆:三島 慶幸
執筆:三島 慶幸
コメント